ファイアーエムブレム 暁の女神 ユニット評価(&使用時の感想) 第一部

 wii用ソフトとして発売されたファイアーエムブレム暁の女神は、作中で視点となる陣営が移り変わるオムニバス形式のゲームである。そのため他のファイアーエムブレム作品と比べ様々なユニットを活躍させやすいシステムであるものの、そのうち終章に連れていけるのは数名の固定メンバーと10名の自由枠のみとなっている。その終章では一人一つずつ武器に特別な効果を付けられるが、強敵と戦うに足る武器の数は限られており(SS武器、錬成武器、遠距離魔法など)使用武器種があまり被らないように配慮が要る。また今作では下級職→上級職→最上級職という流れでクラスチェンジするが、最上級職になるためのクラスチェンジアイテムも数が限られており、そのうちいくつかはマップ上で拾わなくてはならない。したがって終章から逆算してエースユニットを選定していくことが重要となってくる。私は本作をノーマル・ハードでそれぞれ一周ずつプレイした経験があり、その時の使用感、ネット上のデータを元に備忘録としてユニット評価記事を作ろうと思う。強くなりやすいユニットだけが正義ではないが、クリアを目指すためのものとして。かなり私見が入ってしまっているかもしれないが、どうか許してほしい。そして辛口評価のユニットでも、その時々の運やプレイヤーの愛でいくらでも強くし、活躍させられるのだということを忘れないでほしい。ユニット名の横に使いやすさをS~Dの五段階で示す。Bを標準としている。

まずは第一部のユニットから。

 


第一部
ミカヤ 光魔導士 A
 第一部の主人公、そして終章固定キャラ。台一部終了時、四部終章開始時に強制CC(クラスチェンジ)。癒しの手でも経験値が稼げることを利用してレベル上げしていこう。魔力・幸運・魔防の三点セットがよく伸びる。HP・技・速さはまあまあで守備はほぼ伸びない。魔道系にしては低い速さがネックであるものの、魔力の高さを活かした削り役・回復役として頼もしい。こう見ると裏方のようだが、光魔法版レイピアであるセイニーが使えたり、終盤の敵に魔法系が多かったりで輝く場は大いにある。

 

エディ 剣士 A
 暁の団所属。初めは貧弱だが守備・魔防以外良く伸び、終章候補にもなり得る。下級職で参入することもあって育て甲斐のあるキャラ。今作は剣のSS武器が二つあるのも追い風。使うなら守備面をドーピングや支援で補おう。

 

レオナルド 弓兵 B
 同じく暁の団所属。ミカヤ軍で貴重な弓兵であり、育てておくと楽。命中が高く、削りと飛行狩りで活躍。しかし力・速さ面で後半厳しくなりやすい。終章入りを検討するならボーナスEXを活用してこれらの能力値を粘りたい。キャンセルは前衛で輝くスキルであり、特別な事情がない限り外し、速さの高いユニットに習得させたい。

 

ノイス 戦士 B
 暁の団おっさん枠。登場時は壁役として活躍。HPと速さが伸びるためその後も壁役向き。ただし守備と幸運は不足しやすく、中盤以降雑な運用はできない。優秀な斧使いが多い中、斧にしては攻撃が低めで苦しさを感じることも。しかしミカヤ軍では頼れるユニットである。見切りは終章で必要になるので、連れて行かないならば忘れずに外そう。

 

ローラ 神官 A
 ミカヤ軍の回復役。攻撃的なステータスの伸び方をする一方、物理攻撃をくらうと一発昇天する。魔導士対面も神官系にしては低い魔防と三すくみの影響で少し苦手。反撃を受けないようにして戦おう。CCが周りに遅れやすいので、こまめな杖振りで育成したいところ。第三部に入ったらレベルが足りていなくてもマスタープルフでCCするのも手。終章に連れていくなら、個人的にパージを使った後方支援がおすすめ。

 

サザ 盗賊 B
 加入時はお助けユニット的な運用になるが、彼も終章固定メンバー&強制CCのユニット。ノーマルでは第一部終章前後で主力がCCしている頃合いなので、彼にもその辺りから経験値を振ろう。掘り出し物でビーストキラーを買っておくと活躍の機会が増える。ハード以上だと力上限の低さに泣かされる。

 

イレース 雷魔導士 B
 唯一の雷系魔導士かつ参戦回数最多のユニットで、彼女を強くしておくと中盤から後半にかけて楽。ドラゴン系の敵に特効を取れるのも良い点である。だが雷魔法の威力の低さ、速さ成長率の低さもあり全体としてそこそこの使い勝手に落ち着く。第三部でアイク軍に編入する際持ち物を引き継ぐので、うまく活用しよう。

 

ブラッド 兵士 A
 歩兵槍使い。力、技、守備が伸び、壁役として優秀。第三部では壁役が数人いないときついマップがあり、ぜひとも育てておきたい。ただし速さ・魔防が低く、敵魔導士の追撃が怖い。終章も狙えるユニットだが、終盤は魔法系の敵が多いため、ドーピングや育成の吟味も考慮に入れたい。

 

メグ 剣重装兵 C
 低レベ加入であり、拠点育成で強化してからの運用がおすすめ。重装なのに力・守備が伸びにくく、速さ・魔防が伸びやすい。あと技が低いためノーコン気味である。これらを補うのが勇者の剣であり、渡すとわりに活躍してくれる。ちょっとクセのある、初心者向けではないユニットだ。所持スキルの強運は薄幸なユニットに渡すと安定する。

 

オルグ 獣牙族/狼 D
 第一部で初めて仲間になるラグズ。第三部の再登場時でも壁役が足りない時ギリギリ使用に耐えうる性能。いつでも化身できる王者持ちラグズがいる本作は、化身ゲージに支配される一般ラグズに厳しい仕様となっている。加えて彼はHPと幸運以外ほぼ伸びない。中盤のお助けキャラと割り切ろう。

 

タウロニオ 槍武将 A
 第一部はお助けキャラ的立ち位置で、第三部終盤から本加入。その頃には他のキャラが強くなっておりわざわざ育てる必要もないが、即戦力かつバランスよく伸び使いやすいユニットで、終盤から育成していくのも悪くない。

 

ジル 竜騎士 S
 ミカヤ軍での貴重な飛行ユニット。打たれ弱さはあるが、下級職参入のため育成すれば一線級になる。一軍採用する場合、早い段階で天使の衣を使用してもいいだろう。よくハールと比べられるが、速さ・魔防はこちらに分がある。支援を結んで二人とも採用するのもオツなものである。

 

ツイハーク 剣豪 B
 上級職で加入するキルソ剣士。エディと同じく守備・魔防面がきつい一方技・速さが良く伸びる。力が控えめであること、他の剣士系ユニットも彼と同等以上に優秀かつキャラが立っていることにより、育成候補から漏れてしまうかも。今作に支援会話があれば…未育成でも第三部から使っていける初期値なので、周りの様子を見つつ育ててもよいだろう。エディの育成に失敗した場合はおすすめできる。初めから連続を覚えているのは強み。

 

フリーダ 槍騎士 C
 ミカヤ軍で貴重な騎馬系ユニット…だが、騎馬は段差を超えられない。そしてミカヤ軍で人出が要るのは段差が各所にある章である。最初は弱く、最後には強くなってくれるタイプのユニットらしいが、初心者には厳しいところがある。周回プレイする際には育成にチャレンジしてほしい。初めから所持している治癒は、魔力の伸びやすい女性ユニット向きスキルである。

 

トパック 炎の賢者 C
 ラグズ解放軍の活動が本筋に絡まないせいか、本当に育成機会に恵まれないユニット。トパックが再加入するころには同じ炎系のサナキとカリルが仲間になっており、どうにもうまくいかないが、一応第四部からでも育てられなくはない。彼の持つ俊足はターン制限マップで有用。攻略を考えるなら有難く頂戴しておこう。

 

ムワリム 獣牙族/虎 B
 トパックと同様に参戦回数が少ない。この時点では強力なユニットだが、再加入時には速さが足りなくなっており、戦力としては少し不安を感じる。もし使用するなら、非化身だと能力半減&経験値入手量増加することを活かし、一部のうちにレベル上げをしたい。

 

ビーゼ 鳥翼族/鷺 C
 参戦回数はトパック・ムワリムと同じ。鳥翼族で唯一の女性。成長率が良く、ムワリムと同じやり方で育成しておくと第四部でも使用に耐えうる。低レベルからの叩き上げにできるラグズは彼女だけなので、育成するのも一興。

 

ラフィエル 鳥翼族/鷺 B
 今作の踊り子ユニット。近作では踊り子のゴリラ化が激しいが、彼は狙われると一瞬で落ちる。同兵種として他にリュシオン、リアーネがいる中、彼の特徴は非化身/化身状態に関わらず周囲のユニット(最大四人)を再行動できること、また空を飛べないことである。各キャラの性能を理解して運用しよう。

 

ニケ 獣牙族/狼 S
 狼の女王。非常に強力なユニットで、このままでは味方が死んでしまうような場面で限り第一部での使用はおすすめしない。終盤ですら通用する初期値を持つ、全編通してのお助けキャラ。

 

漆黒の騎士 S
 デインを守るため一時的に仲間になる。9章での使用は必須だが、以降は使用しないのがベスト。今作ですべてのイベントを見るためにはキーとなるキャラクター。

 

 

第一部まとめ
 第一部は上級職ユニットを含めて5~6人の戦力があれば突破できてしまうが、三部の再登場時にはミカヤ、サザはもちろんのこと、下級職参入のレオナルド・ノイス・ローラ・ブラッド・メグ・ジル・フリーダのうち、4~5人程度は育成していないとつらい。私自身、初回プレイ時は育成キャラを絞り過ぎたせいで、大いに苦しむ羽目になった…。経験値の稼ぎやすい7章、終章辺りで育ててしまおう。上記以外のユニット育成はお好みで。